のぞみ豹変?
「ハ、ハ、ハネムーンベビーって、もうっ!母さん達何考えてんだ!正月の屠蘇がまだ抜けきってないんじゃないのか!?」
「まあ、あの新年会のノリの延長線だろうな…譲子、諦めろ。相手が悪すぎる」
ぶりぶりと怒る譲子を隣で将がなだめている。
ふー、とため息をつきながらのぞみがぼそり、と言う。
「本当に、ね。まいるなあ。…ボクだって避妊ぐらいできるってば」
ぶはっ!!×2
「のの、の、のの」
「せせ、せせせんぱぱ」
「ん?どうしたの2人とも。日本語が不自由だよ」
のぞみが小首をかしげて真っ赤になって固まってしまった有川兄妹を見る。
「い、今、なな、なんて言いました?」
「おい、何っつったんだよ、大丈夫か、のぞみ!」
ぶんぶんぶん、とのぞみの肩をつかんで振り回す将。
のぞみが苦笑して将臣の手を離させる。
「大丈夫だから。変なことじゃないでしょ?親の思惑はどうであれ、10代の妊娠出産は色々と問題があるのは事実だし、ボク達まだ学生なんだし…」
「「そうでなくて!」」
有川兄妹Wツッコミ。
「ん?」
「え、ええと、その…」
真っ赤な顔で譲子が口ごもる。
(そういう事をする気なんですか?)
「あのな、お前…」
青筋を立てて将臣が黙り込む。
(変えていこうと思ってるって、そりゃ変わりすぎだろ!)
言いよどんだ2人の言葉が聞こえたかのように鮮やかに微笑んでのぞみが言う。
「ああ、勘違いしないで。譲子ちゃんが嫌がるような事や困らせるような事はしないって事だから…ね?」
にっこり。
その優しい微笑に譲子がほっと安心する。
(騙されるな、譲子!つまりお前が嫌がらなかったらするって言ってんだぞ!)
将が頭を抱える。その将にのぞみが悪戯っぽくウィンクを一つ投げてよこした。
「あ…んの野郎…確信犯かよ」
ぎりぎりぎり。将が内心歯噛みをする。
様子を見ていた臣が心配してやってきた。
「おい、将、大丈夫か?」
「…ああ、臣。のぞみが、吹っ切れやがった…」
「俺の苦労がお前にも分かる日が来たか、なぁご同輩」
ぽん、と臣が将の肩に手を置いた。
「勘弁してくれ…」
将臣ズの胃に穴が空きそうな旅行が始まろうとしていた。
さて、どうなることやら。
文 sava 2007.01.29日記 のぞみ豹変? 加筆修正