ゴミのポイ捨てはやめましょう



フミッ

「おや、こんなところに有害ゴミが。」
麗慶の眼下には、うずくまる銀髪の男。
凶器にしかならない7センチピンヒールで思いっきり背中を踏む。
ぐぇ、と、蛙がつぶれたような声がした。
「危険物指定はつけなくて大丈夫ですか?」
にこり、とたおやかな笑顔で弁慶が言う。
「そこまでのものでも無いでしょう。有害ではありますが。」
冷ややかに言ってのける麗慶。
「それもそうですね。」
こくりと頷く弁慶。
「う…」
「おや、まだ生きていましたか。」
知盛がうめくので、耳をそばだてれば、ぽつりと一言。
「…見えるぞ。」


ドカッ  バキッ  ドサッ


「みごとな足捌きだ。」
「……先生…そういう問題では…。」
金色の姉弟はそれは見事なコンビネーションで、銀色の有害ゴミを窓の外に蹴り飛ばした。
「…ここ、二階、ですが…」
「その程度でくたばるような平のものでもあるまい。」
心なしか青ざめる九郎に、悠然と答えるリズヴァーン。
平然として見えても、可愛い弟子におかしな真似をする男に、秘かにご立腹のようだ。
「麗慶、弁慶。息災のようだな。」
「お久しぶりです、先生。」
「先生も、お元気そうで。」
「うむ。」

そのまま、何事もなかったように会話を始める一行を、西高の生徒は珍しそうに、東高の生徒は固まったまま見つめていた。





written by sou

ゴミの落ちた先 へ続く


イラスト sava   文   総 2006.10.24-26日記
ゴミのポイ捨てはやめましょう、壇ノ浦入水シーン(嘘) 加筆修正