白虎召喚!



「お前が俺を誘ったんだろう・・・?」
「誘ってないってば!ぜんっぜん!まったく!」
「街中に誘うようにポスターを貼っておいて今更・・・俺に来いと言っているようなものだ・・・」
「言ってない!相変わらず頭沸いてるな・・・。お前はアイドルのポスター見て喜ぶ中学生か!」
「くっ・・・いい目だ・・・本気のお前をもっと見せてみろよ・・・」
ホモ盛、いや、知盛の顔がさらにのぞみに近づいてきた。危うし!のぞみ!

「ああのぞみ、やっとおいついた。のぞみは足が早いんだね」

のほほんとこの状況を全く解さない白龍が現れた。

「白龍さんっ!!」
「なんだかタマがさっきから落ち着かなくて・・・もしかしたら仲良しののぞみに何かあったのかと思って追いかけてきたんだよ」
「タマ!おお、心の友よ!」

のぞみ、錯乱のあまりジャイアン化してる。

「にゃ〜・・・」
「タマ、白虎召喚!!」
「にゃーっ!!フーッツ!!」

ばりばりばりばり!

のぞみの掛け声に、タマが知盛の顔に猫パンチ&猫キックを浴びせかけた。
その隙にのぞみが知盛の束縛からダッシュで逃げていく。

「タマ!白龍さん!お礼は又後で!」

逃げてゆくのぞみの後姿を目で追いながら、タマにひっかかれながら、知盛はくっ、と笑い出した。

「た、タマ。もうそのくらいで・・・ごめんなさい、こんなにしてしまって」

白龍が興奮するタマを抱き上げてなだめる。

「あ〜いいいい白龍。こいつに謝る必要はねえよ。自業自得、身から出た錆ってやつだ」
「・・・有川。見てないで・・・助けろ」

こちらもやはり心配で追いかけてきた将が倒れたままの知盛を抱き起こす。
「お前もなあ・・・いいかげんあいつ達にちょっかいだすのやめろって」
「先程あれの片割れにも挨拶された・・・あいつ達といると退屈しない・・・」

あれが挨拶か、知盛。

「そんな面でよく言えるな、色男が台無しだぜ」
「本気のあいつは・・・美しい。それを知るためなら何を無くしても惜しいとは思わん・・・な」
「まったく。のぞみも厄介なのに気に入られたもんだな」

のぞみが譲子を置いていったわけが何となく分かって、将臣が苦笑する。
のぞみの最大の弱点は間違いなく譲子だ。それを知盛が知ったら、本気ののぞみ見たさに譲子に何をするか分からない。

まあ、そんなことを本当にしたら俺もだまっちゃいないがな。

「お前も命は一つしかないんだから大事にしろよ」
「・・・」
「開けちゃいけないパンドラの箱って奴がこの世の中にはあるってことだ」
「くっ・・・忠告はありがたく聞いとこう・・・」

ほくそえむ知盛に、ほんとに分かってんのかコイツ、と心配になる将臣であった。





written by sava

喜色 または ご褒美 へ続く



イラスト & 文 sava  2006.10.27日記
白虎召喚! 加筆修正