ヒノト登場



「やあ、ヒノエ、久しぶりじゃん」
「げっ。ヒノト・・・てめぇも来てたのか」
(わ・・・ヒノエそっくり・・・)

ヒノエそっくりな外見の持ち主は譲子に目をとめてぴゅうと口笛をひとつ吹いた。

「へぇ・・・これは驚いたな。またとは無い天上の花がもうひとつここにも咲いていたとは、わざわざ来た甲斐があったな。はじめまして・・・譲葉の姫君」

ちゅ

ヒノトは譲子の前に跪き、譲子の手に口付けた。
その優雅な挨拶に周りの観衆からわあっと歓声が上がる。

「わわわわわ」
「げ、ヒノト!てめぇ時と場合を考えて行動しろよな」
「あんたにだけはそれを言われたくないな」

ばちばちばち

ヒノエとヒノトの視線が譲子をはさんで火花を散らす。

「は、はじめまして・・・ええとヒノエの妹さん?ですか?」

おや、と言う風にヒノトが譲子を見る。

「初対面で私を女と見破る人は少ないんだけど。お見事だね。まさかこいつから何か聞いてる?」
ヒノトがひょい、と親指でヒノエの事を指差す。ヒノエが苦虫を噛み潰したような顔で答える。
「誰がお前の事なんか話すか」
「・・・だよな」
「ああ、似てる人を見分けるのは得意なんです昔から。男か女かも。だって・・・あなたとヒノエは全然違うし」
「そうかい?・・・ますます気に入ったよ。もっとお近づきになりたいね・・・っておいヒノエまだ話は終わってないぜ」
ヒノエはヒノトの話を無視して譲子の手をとってずんずん歩き出していた。
「俺はお前と話すことはねえ。こいつもお前には無関係だ。だから終わりだ。譲子、のぞみのところへ戻るんだろ、急げよ」
「ええっ、ヒノエちょっとおい、いいのか。あ、あのすみません、ちょっと急いでいるもので。さようなら」

ヒノトとのファーストコンタクトはこんなかんじだった。




written by sava

可愛い嫉妬へ続く

イラスト & 文 sava  2006.10.12日記
ヒノトさん登場 加筆修正